こんにちは。イメージコンサルタントの三木真紀です。
50歳からのメガネ探しは人生のパートナーを見つけるようなものですね。
何気なく入ったメガネ屋さんで面白い視点を得ることができました。
これからは、ファッションというカテゴリーにとどまらずに、10年スパンで自分が生きたい人生を考えてみるのも面白いかも、と思ったのです。
ここ2年くらい、手元が見にくくなっていると感じていました。
いわゆる老化現象ですが、私はそれを興味深い変化として観察しているのです。
少し恥ずかしそうに目を細めながら手元を伸ばす姿はとてもチャーミングだと感じます。
自分もそんなふうに年を重ねていきたいと思っています。
そんな話をしながら、店員さんがすすめてくださるメガネを片っ端からかけてみます。
「これは全然似合わない」や「私には合わない」というものは、かけなくてもわかるのです。
それでもあえてかけてみて、店員さんの提案力と自分との相性をみます。
運が良い事に、その店員さんは提案力があって良い点もそうでない点もきちんと伝えてくださる方でした。
いろいろ話しているうちに「これからは自分が生きたい人生を主体にして選んでいこう」という感覚を持ちました。
今年5月に50歳になってから、この先の10年をどんなふうに生きたいかを考えています。
これまで、次の世代を迎える目標として「このブランドの服を着こなせる自分になる」ことを意識してきました。
今の自分より背伸びした服を着ることで思考も行動も引き上がります。
その服に相応しい自分になろうと、行く場所や会う人が変わるからです。
もともと同世代が着るような流行の服にはあまり興味がわきませんでした。
人と同じような恰好をしていても意味がないと思っていましたし、それは今も変っていません。
私は、子どもの頃から、洋裁の仕事をしていた祖母が作ってくれた服を当たり前のように着ていました。
唯一無二を纏う価値を肌で覚えたのだと思います。
そのせいか10代の頃からひと回りくらい上の世代をターゲットにしたお店ばかり見ていました。
「ファッションでなりたい自分を先取りする」ことを提唱してきたのは、そうして経験があるからです。
50代を迎える前も「このお店の服を着こなせる自分になる」と決めて過ごしてきました。
49歳になったばかりの頃、そのお店のファッションショーに出演する機会をいただきました。
サイズ合わせと本番のショーで着させていただいたのは20着ほどでしょうか?
その際に、すでにほとんどの服を着こなせていることに気づきました。
その後、50代を迎えて以来「ここの服を着こなせる自分に…」と思えるお店が見つからなかったのです。
大抵の服は着こなせるし、気こなせるとわかっているものに興味がわかなくなってきたのです。
自分にとってのファッションの価値や位置づけが変わってきています。
メガネ選びを通じてそう気づきました。
老化現象と上手に付き合っていくためのメガネ選びは、人生のパートナーを探すようなもの。
そう考えたら楽しくて、新しい扉を開けたような気持ちになりました。
ショッピング同行ではメガネ選びのご提案もしています。