『映画 立川談志 着物の八角からのぞく芸術』おしゃれのコラム

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こんにちは。イメージコンサルタントの三木真紀です。

 

高崎芸術劇場で上演された「映画 立川談志」を観てきました。

 

 

はじめて生の落語を聞いたのは2年前。

 

以前から興味はあったものの、きっかけがつかめないまま数年が経っていました。

 

それが高崎芸術劇場で立川談春氏の独演会があることを知って足を運びました。

 

その際に感じた、全身の肌がぞわぞわするような衝撃を今でも覚えています。

 

舞台上に見えるのは高座だけ。

 

ゆっくりと袖から中央に進んで頭を下げるまでのほんの数十秒の間に、空間の湿度が変わるのです。

 

 

今回はドキュメンタリー映画。

 

ナレーターが俳優の柄本明さんであることも楽しみの1つでした。

 

大衆演芸として親しまれている落語を芸術作品に変革されたと言われる天才の奇行とも取れる独自の世界観にワクワクしっぱしでした。

 

語られる言葉はシンプルなのに、その思考の深さは凡人には図ることのできないもののように感じます。

 

 

人生を豊かにするのは、目に見えるもの、耳に聞こえるものだけではない。

 

聖人君主の正しさではなく、人間がもつ業にこそ笑いがある。

 

着物の袖口からちらりとのぞく八角のように、隠し切れない業が見え隠れする滑稽さに笑いがあるのかもしれません。

 

 

私がスタイリング提案をする時の感覚も近いものがあるとも感じました。

 

テクニックやノウハウだけに頼った提案は、一見するとキレイに整っているように見えます。

 

ですが、血が通った美しさではないのです。

 

 

その人がもつ影の部分やチャーミングなあざとさを、チラッと見える八角のようにスタイリングでも表現できたら、と考えながら組み立てます。

 

そう考えると、日常着も芸術の域にすることができるのではないか?

 

そんなマニアックな分析が何より楽しいのです。